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地ビールブーム終焉からの復活劇!20年以上連続増収した戦略とは?

ビールを美味しそうに飲む女性

ヤッホーブルーイングという会社をご存知ですか?

楽天市場では「よなよなの里 エールビール醸造所」として出店されていて、ビールの製造会社です。

一般のお店にも並んでいるので、知っている方もいるかもしれませんが、「水曜日のネコ」「よなよなエール」などの商品が有名です。

個人的には、会社員時代ECサイト関係の仕事をしていたので知ってはいたのですが、背景にこんなことがあったとは・・・

今回は、背水の陣から復活を遂げたヤッホーブルーイングが取り組んだ戦略についてストーリー仕立てでお話ししていきます

※本記事は公開情報・インタビュー記事をもとに構成しています。
事実関係の確認には努めていますが、表現や解釈に誤りがある場合はご指摘いただけますと幸いです。

ヤッホーブルーイング戦略ストーリー

地ビールブームの波に乗り

1997年、長野県軽井沢。

ひとつの小さなビール会社が産声を上げた。
社名は「ヤッホーブルーイング」。

掲げたミッションは、「ビールに味を!人生に幸せを!」。

当時、日本はまさに「地ビールブーム」の真っ只中だった。
全国に地ビールメーカーが雨後の筍のように生まれ、 観光地のお土産として飛ぶように売れていた。

ヤッホーブルーイングも、その波に乗り最初の数年は順調でした。

ブームは過ぎ去るもの

「なんか地ビールって、高いわりに美味しくないよね」

消費者の声がそう変わるのに、時間はかからなかった。
地ビールブームは静かに、しかし確実に終わりを告げた。

全国の百貨店や専門店から、次々と棚が消えていった。

ヤッホーブルーイングも例外ではなく売上は激減。

全国の販路を、ほぼ一夜にして失った。

創業からわずか数年。
会社存続の危機が、静かに迫っていた。

やれることは何でもやる

2004年、社長の井手直行氏は書類の中に紛れていた 1通の手紙を見つけた。

楽天・三木谷浩史氏からの、出店の礼状だった。

「そうか、楽天がある」

藁をもつかむ思いで楽天の初心者向け講座に通い、 メールマガジンの書き方をゼロから学んだ。

内容はシンプルだった。

自分たちのビールへの愛情を、面白おかしく書き続けた。

大手には絶対に書けない言葉で、ビールへの愛情をただひたすら届け続けた。

数字や実績ではなく、熱量と人格を届け続けた。

すると、ファン直販のネット通販の売上が、 2005年から3年連続で30%以上アップするという 地ビールブーム以来の成長を遂げた。

商品が3種類しかなかった

しかし、売上が伸びると同時に新たな課題が浮かび上がった。

「よなよなエール」は好き。でも、いろんなビールが飲みたいから 他のお店でも買っている。

ファンからそんな声が続々と届いた。 ラインナップが3種類しかなかったのだ。

「もっと個性的なビールを、もっと増やす必要がある」

ここで、ヤッホーブルーイングは重要な決断をする。

「尖った製品」の作り方

普通の会社なら、こう考える。

「もっと多くの人に売れる商品を作ろう」と。

ヤッホーブルーイングは、逆を選んだ。

「100人に1人に、深く刺さればいい」
この方針のもとで生まれたのが、2012年発売の「水曜日のネコ」だ。

開発チームはまず、ペルソナを設定した。

「東横線沿線に住む、30歳前後の独身女性。 仕事はできるが、平日の夜はひとりで静かにリセットしたい」

ここで面白いことが起きた。

「でも、こういう女性って、そもそもビールを飲まないんじゃ?」

調査をすると、まさにその通りだった。

そのポジションには缶チューハイやハイボールが君臨していて、 ビールはそもそも選ばれていなかったのだ。

つまり、ビール市場から見れば競合ゼロのブルーオーシャンだった。

開発チームは確信した。

「週の真ん中の水曜日、ネコのように自由気ままにくつろぐ——」

そのコンセプトを体現したビールを、ペルソナに近い少数のモニターと一緒に作り上げた。 パッケージのネコのキャラクター、淡い色味、軽やかな味わい。 すべてが「その人に届けるために」設計された。

発売後、想定外のことが起きた。

  • ネコ好きが話題にした
  • 金曜日や土曜日に買う人が続出した
  • 犬好きまで買い始めた

ピンポイントに狙ったから、狙い以上に広がった。

20年以上連続で増収を達成するブランドへ

地ビールブームの終焉とともに倒産してもおかしくなかった会社が、 20年以上連続で増収を達成するブランドへと成長した。

国内ビール市場の98〜99%は大手が握っている。

残り1〜2%の市場で、ヤッホーブルーイングは戦い続けている。

しかも、広告に頼らずに。

あなたの会社に置き換えてみてほしい

いかがでしたか?

  • 「大手には勝てない」
  • 「うちは地方の小さな会社だから」

そう感じている経営者に、ヤッホーブルーイングの話は刺さると思います。

万人に売ろうとするから、誰にも刺さらない。
100人に1人に深く刺さることが、最も強いブランドをつくる。

「誰に届けるか」を決めると、
競合がいなかった市場が、突然見えてくる。

規模の小ささは弱点ではなく、大手には出せない「人格」と「熱量」を持てること。
それが、地域の中小企業にしかできない、最強のブランド戦略です。

戦略は「選択と集中」と言い換えられますがずばりそのとおりですね!

ちなみに今回のお話はブランドストーリーといい、立派なブランディングの手法ですのでその辺もご参考にしていただけると幸いです。

この記事の参考リンク



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